近頃最も問題視されている交通トラブルと言えば、煽り運転ですね。煽り運転はどんな人でも被害に遭う可能性がある上に、死亡事故に繋がることもあります。2018年の煽り運転の摘発件数は1万件を超えていて、誰がいつ巻き込まれてもおかしくないということがわかります。
そこで重要になってくるのが、煽り運転への対策と、遭ってしまった時の対処法を知っておくことです。今回は特に効果的な煽り運転の対策3つと、対処法をご紹介したいと思います。
Contents
煽り運転ってどんなもの?動画付きで解説
そもそも煽り運転とはどのような運転のことを指すのでしょうか。実際に被害に遭った方が撮影した動画を見ながら解説していきます。
他の車両を危険に晒す運転はすべて煽り運転
煽り運転に明確な定義はありませんが、通行中に他の車両の運転を故意に妨害したり、威圧したりする行為はすべて煽り運転と見なされます。
煽り運転は道路交通法の違反に当たるだけではなく、相手に怪我をさせてしまった場合や死亡させてしまった場合、暴行罪や殺人罪に問われる可能性も。昨今警察は煽り運転の対策を強化していて、悪質な場合は交通違反の点数の累積がなくとも免許停止処分になることがあります。
よくある煽り運転は?実際の映像を見ながら解説
煽り運転と見なされる代表的な行為には、次のようなものがあります。
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- 車間距離を詰める、幅寄せする
- 割り込み
- 追いかけまわす
- 罵声を浴びせる
- 蛇行運転
- クラクションやハイビーム、パッシングなどによる威嚇
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イメージしやすいよう、実際に煽り運転に遭遇した方が撮影した動画を見てみましょう。
例えばこちらの動画では、黒い車が前を走る白い車に対し車間距離を詰めたり幅寄せしたりを繰り返しています。白い車にぴったりつくために、無理やり車線を変更して車の間に割り込んでいる様子も見て取れます。一歩間違えば追突や接触してしまう可能性があり、非常に危険です。
次にこちらの動画では、後続車の運転に腹を立てたドライバーが車を降りて怒鳴り込んでくる様子が映されています。路上の真ん中にいるのに平気で運転席から離れています。後続車に追突されれば大事故に繋がりかねません。
このような動画は数え切れないほど投稿されており、煽り運転がいかに日常的に起きているかがわかります。私たちが煽られる側になる可能性も十分あるのです。
効果的な煽り運転の対策3選
大きな事故にも繋がりかねない煽り運転。対策が重要であることは言うまでもありません。今回は煽り運転を防止する効果の高い、3つの対策をご紹介します。
煽り運転対策①ドライブレコーダーを設置する
ドライブレコーダーは設置しているだけで危険なドライバーが近寄りにくくなる、煽り運転対策の強い味方です。走行中に周りの様子を撮影してくれるので、万が一煽り運転の被害に遭ってしまった場合も犯人を特定する手がかりになります。
煽り運転によって何らかの損害を受けた場合、犯人に賠償を請求できるケースがあるのですが、犯人がわからなければ泣き寝入りになってしまいます。咄嗟に車のナンバーを覚えたり、運転手の顔を記録できれば良いですが、ほとんどの人には難しいと思います。そんな時にも、ドライブレコーダーの録画映像があれば安心です。煽り運転対策にも、被害に遭ってしまった時のためにも、さらに被害に遭った後の賠償請求のためにも、ドライブレコーダーはマストなアイテムですね。
ドライブレコーダーについてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事で詳しくまとめています。
参考記事:【5,000円未満でコスパがいい!】安いけどおすすめなドライブレコーダーをまとめてみた
煽り運転対策②グッズを使う
ドライブレコーダーの他にも煽り運転の対策グッズは数多くあります。
煽り運転対策③運転の仕方に気を付ける
普段から心がけていることだと思いますが、煽り運転の対策のため特にここに気を付けよう!というポイントをかいつまんでお伝えします。
車間距離を取る
最重要事項と言っても過言ではありません。当たり前のことだと思われるかもしれませんが、これを守っていれば周りのドライバーも安心して運転できますし、割り込みされたり周りの車が事故に遭ったりしたとしても避けられる可能性が高くなります。
急発進・急停止しない
危険な運転なのはもちろん、周りのドライバーもストレスを感じてしまいます。燃費にも悪影響なので良いことナシ。
無理に車線変更しない
人によっては割り込まれたと感じ煽られる原因になるので、十分に余裕を持って車線変更するようにしましょう。自動車保険会社のチューリッヒによれば、煽り運転をされたきっかけの第1位は「車線変更をした」ことだそうです。スライドするような滑らかな車線変更を心がけましょうね。
ゆずり合いの気持ちを持つ
急いでいそうな車がいたら追い越し車線から離れる、道をゆずるなど大人な対応を心がけましょう。煽り運転の口実を作らせないことが大切です。ちなみにチューリッヒの調べによれば、煽り運転をされたきっかけ第2位は「追い越し車線を走り続けた」になっています。ムキにならずに走行車線に移るようにしましょうね。
危ない車に近づかない
君子危うきに近寄らず。挙動のおかしい車を見かけたら、車間距離を開ける、追い越せそうだったら追い越しすなどして距離を取りましょう。自分に落ち度はなくても、近くを走行していただけで事故に巻き込まれることもあります。(2017年に起きた東名高速の煽り運転事故で被害者をはねてしまったのも、直接関係のなかった後続車でした。)とにかく怪しい車を見つけたら関わらないことを心がけて下さい。
もし煽り運転に遭ってしまったら?対処法を解説
一歩対処を間違えば交通事故になってしまうかもしれない、危険な煽り運転。いざという時のために、無事に逃れるための対処法を知っておきましょう。
挑発に乗らない
挑発に乗ってしまうのは最も危険な行為です。事故の危険性が増す上に、自分が加害者になってしまう可能性もあります。煽られたとしても決して煽り返さず、冷静さを保つようにしましょう。
安全な場所に避難する
煽り運転の車にしつこく付きまとわれたら、人のいる安全な場所に避難しましょう。警察署があればベストですが、なければスーパーやコンビニ、高速道路の走行中ならサービスエリアなどに入って下さい。
警察に通報する
あなたを煽ってくるドライバーがしつこくて悪質な場合は、車を停めて警察に通報しましょう。煽り運転をしてきたドライバーが車を降りるように迫ったり挑発したりしてきても、車を降りず相手を刺激しないようにして警察の到着を待ってください。
煽り運転への効果的な仕返しとは?
煽り運転に腹を立てて、仕返しを考える人もいるかもしれません。仕返しに煽り返すのは論外というのは、先ほどもお伝えしました。
他によくある仕返しは、煽り運転の際の動画をネット上にアップすることです。ナンバープレートがそのまま映し出されているものも見かけます。これは法的にOKなのか気になるところですが、どうやらナンバープレートは個人情報に当たらないため、ネットにアップしても問題ないようです。ただしドライバーの顔や個人情報を特定できるものが映っていた場合は、肖像権の侵害やプライバシーの侵害で罰せられる可能性があります。そもそも罪に問われないとしても、ナンバープレートを無断でアップする行為はマナーとしてやってはならないという声もあります。
最も確実な仕返しは、警察に通報するということです。警察は煽り運転の取り締まりを強化していて、煽り運転をしたドライバーを免許停止処分にするケースが増えています。「危険性帯有者」(=車などの運転で著しく交通に危険を生じさせる恐れがある者)と見なされれば、交通違反による累積点数がなくても免許停止処分にできると道路交通法で定められていて、煽り運転をするドライバーはこの「危険性帯有者」に当てはまるのです。
自分でネットに動画をアップするよりも、ドライブレコーダーやスマホで撮影した証拠動画を持って警察に通報した方が余程効果的ですよね。危険なドライバーが取り締まりを受けることで、事故を未然に防げる可能性もあります。煽り運転に遭ったら仕返しに通報しましょう。
ちなみに道路交通法26条によって、車間距離を詰めてくるあおり運転には下記罰則が適用されます。
- 3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金
- 1万円、1万5千円、2万円の反則金
- 違反点数2点
- 5万円以下の罰金
- 6千円、8千円、1万円の反則金
- 違反点数1点
まとめ:ドライバーなら煽り運転の対策は必須
繰り返しになりますが、煽り運転はドライバーであればいつ遭遇してもおかしくないトラブルです。対策方法は決して複雑なものではありませんので、いざという時のために備えを持っておきましょう。
おまけ:SNSで話題の面白い煽り運転対策
SNS上ではこんな煽り運転対策が話題になっていました。
能面後ろに付けてから煽られなくなりました!!!オススメです!!!! pic.twitter.com/tf2NoCpSjb
— ずーみん@いわい (@IwaizurmiN) 2016年6月10日
能面、結構リーズナブルに手に入るようです。
中には目の部分にLEDライトを入れて光るようにしている人までいるようです。
ドラレコ録画中ステッカーと同じくらいの価格なので、どっちが効果あるか試した人がいたら教えて下さい。
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